いきなり家庭裁判所から『いついつに出頭しろ!』という呼び出し書【審判期日通知書】がー。

要すると期日&時間は厳守で約2週間後。
【未成年者とその保護者が出頭するように!】とのこと。
裏面には
…仕事? 学業? へっ関係ない!! とにかく来い!というお知らせ。
【家庭裁判所】&【出頭】というふだんはドラマで見るぐらいで、あまり接することのないパワーワードにガクブルする家族一同。

息子に一体何が起こるのか!!!

…つづく

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家裁から赤紙(審判期日通知書)が届いた日

まだ“民事”の保険の話が終わってないので、詳しくは書けませんが、遡ることこの通知が届く2ヶ月前…。

当時18歳(これを書いてる今も18歳)の未成年が運転する走行中の原付に、自動二輪が追突。

 

「追突は後ろが悪い!」

という認識で40年以上過ごし、今回は本人(息子)は無傷、相手も転んだだけで特に大きな怪我はないと保険会社から連絡をもらっていたので、

「まぁ、なんともないだろ」
「割合もどっちも走行中だから10:0にはならんと思うけどー」

と、タカをくくっていました。やってたことと言えば保険屋さんとの連絡だけ。

保険の内容も対人対物無制限、弁護士特約込みだったので、特に何をするでもなく粛々と保険会社の対応を待っておりました

しかしいきなりコレ!(今回2度目)
えぇ、、、なんで家庭裁判所に呼び出されなきゃイケナイの?それも保護者同伴、メモ必須って!しかも呼び出された日は、平日の13時20分!
「よく読め!」とある裏面をまとめると
内容

  1. 保護者が入院中等で来られない場合は連絡してください。
  2. 通常の仕事、学校の授業を理由に出頭しないことは許されません。
  3. 正当な理由がないのに家庭裁判所へ来ない場合には、不利益な処分を受けることもあります。
とりあえず、この日、この時間に来い!

逃げることを一切許さない姿勢。

「こりゃ会社の休みとるしかない!」と思い、即上司に事情を話して相談すると、即「OK~」の返事。
優しい上司だったから良かったものの、コレ「大事な会議が控えて」「俺がその日いないと数億円のプロジェクトが動かなくなる」なんてことになったとしても、書面を見る限りは欠席はNGな模様。
なーんか嫌な予感。

正装で親子ともども家庭裁判所に行ってきた

そして、当日。

やってきました●●家庭裁判所。当日は30度近い暑さ。

んでも「正装したほうがいいよね?」と息子はスーツ、俺はノー上着(フォーマルなシャツとズボン着用)でネクタイを持参(装着すると暑いから)。

家庭裁判所は、ちょっと人けのないお役所風。入り口の受付はお嬢さんじゃなくて、いかついオジサンでした。
そして、地下にその会場【少年講習室】はありました。到着したのは開廷約30分前。部屋の前に「ここに座っててね」という看板があるので、そこに着席です。
その後、指定された時間に迫るにつれ残り2組の親子も来室。片方が息子がスーツ、父親がジーパン&ポロシャツとラフな格好、

もう片方は息子がスーツ、父親もスーツ、母親は質素なワンピースと3家族が集合。

時間10分になると所員が近くに来て、送った書状の確認。クールビズなのか、所員さんがネクタイをしてなかったので私もノーネクタイを選択。

送られてきた書状を受け取り「●番に座ってください」とのこと。

「番号で呼ばれるのか!ドラマで見る収容所みたい!!」

と思ったけど、口に出すと子供に怒られそうなので言いませんでしたが。

開始時間5分前ぐらいに所員に「お伝えした番号にお座りください」と促され、部屋に入室。

 

“少年講習室”は教習所の教室みたいな印象。中は2人がけのテーブルが横3台、縦6列ならぶ部屋で、最大36人入れます。今回は3家族7人でしたが、ふつーは親子の2人組が多いのでしょう、3人で来た1組の母親が1人連番じゃないけど近い席の番号を指定されてました。
この時の心境としては、

オヤジはお気楽

  • なんで呼ばれたのか?
  • 交通事故の動画のキッついのとか見せられんだろうなー
  • 2時間30分座ってんのはツラそう
の3つしか頭になかったです。
この通知書が届いてから、検索に検索をかけたのですが、まーネットの情報が少ない…。まぁ恥は恥だし、公にしない気持ちもわからないではない。そんな中に「早く終る場合もある」という書き込みを一縷の望みとして、着席。

当日の流れがホワイトボードに書いてあったのですが、おおまかな流れとしては、
(1)オリエン
(2)個別面談
(3)講習
(4)処分の決定
とのこと。

自分&息子が家裁に呼ばれたワケ&目的とは?

最初のオリエンは、家庭裁判所の書記官が担当。30代ぐらいの温和な感じの男性で、前面のプロジェクターに写してながらわかりやすく説明。ちなみにパソコンのOSはWindows10でした。

なぜ呼ばれたのか?がこの時に判明。

【交通事故で他人にケガをさせた】から。

事故を起こした場合の責任として【行政・民事・刑事】の3つがありますが、そのうち【刑事】については、20歳以上の場合は警察が管理しますが、未成年は家庭裁判所が管理するため、今回呼ばれたそう。
自分もバイク乗りますが「複数車線で比較的空いてる道路で、排気量少ない原付にぶつけるなんて、相手が車間距離取ってなかったんだろうなー」と軽い気持ちでいましたが、家裁から届いた通知書にも【過失運転致傷保護事件】とあるように、例え、もらい事故でも相手がケガした場合は、今回の審判は避けられない模様。

ベテラン調査官と1対2での事故当時の振り返り

次に【個別面談】。家庭裁判所の調査官と部屋内の小部屋っぽいところに、家族ごとで移動し事件のあらましなどを聞く模様。

「部屋から声が漏れるのを防ぐために、音楽かけますね」とオルゴールっぽい音楽がかけられました。

俺「コレなんだっけ?」
子「…」
親「聞いたことあんだよなー」
子「…」
俺「…」
子「千と千尋…」

おぉ!

3組の家族にベテラン風の調査官2名が担当、ウチら家族にはよりベテランな風貌な方が付いてくれました。

事故について、事故を検証した警察による
・こちらの言い分
・あっちの言い分
が記述された書面で確認。

調査官が持ってきたファイルには、ぱっと見20枚ぐらいの紙が挟まっており、事故現場の写真が添付された状態でした。

書面を確認しつつ事故当時の話を聞き、「どうしたらこのような事故は防げたか?」が質問され、子供が回答。

そのほかには、「本日の最後に裁判官が来るけど、そこが最後の異議申し立てになる」「何か言いたいこと、違ってること、あと余罪があったら言うように」

さらに事故に対しての【処分】が最後に裁判官から申し伝えされることが伝えられました。「今回は軽微な事故なので、まぁ重い処分は課せられないでしょうが」とのこと。

ちょっとひと安心。

未成年の場合、少年法41~42条により、どんな軽微なモノであっても全てが家庭裁判所に送致され、処分を決めるというのが通例で、今回の3組はともに軽微な事故だった模様。

気になる処分については、上から軽い→重いで記すと

【軽い】

・審判不開始
・不処分
・保護観察
・少年院送致

【重い】

があり、軽微な事故かつ、交通違反を繰り返したりの前科があったり、不良な行為&補導など警察のご厄介になってなければ、たいていは【不処分】となるそう。

今回は軽めの人ばかりのためか、「最後に裁判官がまとめて処分を発表するけどいいか?」と確認を取られました。たしかに「1番 少年院送致~」なんてのは、名前はわかんなくても、周りには聞かせたくないですもんね。。。

個人面談の時間は約20分程度。「今日という日に家庭裁判所に来ていることは、誰であっても明かさない」という個人情報保護的な内容も説明されました。

20年(受験戦争)ぶり!必死にメモった講習時間

最初に所員による行政・民事・刑事の説明があり、そのあとはビデオの時間。受講前はうっかり寝ないようにしないとーとか思ってましたが、、、

先ほどの小部屋で、
「このあと質問に沿って作文を書いてもらいますので、お子さんも、親御さんも」
「ビデオを見て思ったことなど書いてもいいから」
と言われたので、何が質問にあるかわかんないから、とりあえず必死でメモ。

人の話聞いてメモとるなんて、超ひさしぶり。

ビデオの制作は【斉藤プロダクション】、、、ゴルゴ…。

事故の統計や現状などが説明されていきます。メモってたけど、印象に残ったのは1点だけ。

【3歳の子供が自動車事故でなくなった話】

が出てたんですが、事故現場で遺族が登場し、説明されるものの「家の周り1周してくるよー」(子供)と、軽い下り坂を子供が乗った自転車が下りてきて、道路に出ちゃってクルマにひかれた模様。

かわいそうはかわいそうな話だが、3歳の子供が自転車に乗るのを見てないとか、交差点は飛び出ないと教えない(教えてるかもしれんが、できてないなら乗らせない)とかいろいろ引っかかるとことがありました。

…が、もちろんそんなことは書きません&言いません。遺族はもっと感じてるでしょうし、私も大人ですし。

A4 1枚にこめる怒涛の反省文&裁判官の登場

ビデオを見たあとは、作文の時間。質問は、今後気をつけるべきこと&気をつけたいことなど、A4に5問ぐらい問いがあり、それに回答。

1つの質問にたいして、スペースの7割ぐらいを埋めるのを目標としてやってました。

「子供さんが書いたのを確認して見てね」と言われたのでチェックすると、当事者となる子供の設問のほうが多かった。
作文を書き終えたあと、その作文を裁判官が確認するために、15分ぐらい休憩が入り、いよいよ裁判官の登場。
先ほどの小部屋で「裁判官から何か質問されるかも」と言われていたものの、直前に「本日の担当裁判官は大変、厳粛な方なので質問などはないかも」と職員さん。
その言葉を聞いて、質問=フレンドリーに接する策だったのか…と改めて認識。最初はこってり絞るためなのかな?とか思ってた。裁判官なんてふだん会わない&話さないから、質問なんてないほうがいいに決まってるのだけど、と思ってたので、とりあえずセーフ。

でも怖い人なんだろうなと思い、緊張をほぐすために
俺「君『死刑』とか言われたりして」
子「…ハハハ」。

えぇ、会話間違えました。

 

そのあと、強面というか裁判官らしい裁判官のありがたい話が10分強あり、その日出席した3人とも【不処分】となり、その日の日程は終了。

ちょうど2時間30分!早まることはない模様(新説)!!

それでも晴れ晴れとした気持ちで裁判所を後に。

子「本当にゴメンね」
父「なんもー」

とは言ったものの、もう2度と家裁には行きたくないと思う1日でした。

とりあえず疲れた。